地盤改良の話2011/01/20 22:28

柱状地盤改良
さて、近年地震に関して地盤対応が問題視されています。
木造住宅の場合、往々にして経験値に基礎が選択されていましたが、土台は住まいの基本です。

木造2階建住宅の場合は特に法的に義務付けられていませんが、地盤調査(スウェーデン式サウンディング試験が一般的です)を行います。
地耐力により、基礎設計の考え方が違います。
木造2階建てでは、
布基礎は地耐力3t/㎡以上。
ベタ基礎は地耐力2t/㎡以上。となります。

特に関東地区の場合、ローム層(火山灰)や地の利、水脈、埋めて地などにより地盤が荒れているケースが多く、上記の耐力を得れないケースも多いです。

その場合、地盤改良にて地耐力を得る必要があります。

一般的には杭打ち(現場打ち杭や打ち込み杭)。
住宅の場合は上物が軽いため
1.表層地盤改良工法
2.柱状地盤改良工法
3..小口径鋼管地業(鋼管の打ち込みです)
などがあります。

地盤調査の柱状図(深さごとの地盤状況、土質、耐力、水位など)を判断しつつ上記の改良工法を選択します。

大まかに
1.表層地盤改良工法は表土だけが耐力が足りない場合。
2.柱状地盤改良工法は中層に支持地盤があるが乱れている場合。
3.小口径鋼管地業は中層に確たる支持地盤がある場合です。

写真現場は中層の支持地盤が荒れていたため、柱状地盤改良工法を採用しました。

アースドリル(60cm)により掘り込み、セメントミルク(どろどろのセメント)と土をかき混ぜ硬化させ地耐力を得る工法です。

どこか、古代遺跡の柱基礎後に見えますが?

50本程度、今回は浅かった(2m少し)でした。
1万円/本程度でしょうか。鋼管の場合は1割程度コストUPとなります。

また、瑕疵担保保障機関のJIOの系列の地盤保障会社JHS等では、地盤10年保証もあります。

木造住宅レベルではさしたる問題はないかと思いますが、上物は工学的検証が進化していますが?地盤のことは不確定要素が多いため、転ばぬ先の杖。地盤調査費用を含め7万円程度かかります。(地盤改良工事の場合はプラス3万円程度)保険と思って加入も必要かと思います。