うそうそ時 -5-2009/05/12 22:58

時の風景
日本は古来、多くの時や情景を感じる言葉を持っていました。

和歌にも、暁、東雲、曙、有明、朝ぼらけ、朝またぎ、昼つがた、夕さり、うそうそ時、黄昏、薄暮、灰暮、宵など、「時の情緒」(時と季節と場所、そして心の想い)をイメージさせる季語がありました。

「うそうそ時」って、いつ頃かわかりますか?

そうです、夕暮れ時です!
心の落ち着かない時です。
今風に言えば「アフター5」の気持ちでしょうか?
決して、彼女、彼氏からの誘いを断る「うそ、うそ」言う時ではありません!? 
あながち、遠からずかも??
私は、この時間帯、茜色から紫だちたる景色の変化が大好きですけど、、、、

写真は、立面図など、時の系と呼応したものです。

http://www.ne.jp/asahi/atelier-f/furuguchi/

「あんどん」の住まい -4-2009/05/11 23:21

宙に浮く住まい?
先の「超豪邸」のコンペの続きです。

周囲の多様な街並と開放空間のとの対峙(相互に存在感を確認する意味)、シンプルな幾何学的な球体、ディンクス世帯を想定した、純化した住まいです。

1階は玄関とダイニング、2階はリビング、2.5階は寝室、3階はサニタリーです。

和紙ガラスの外壁の軽い皮膜が周囲ととけ込みます。

開放空間 -3-2009/05/11 03:14

共有空間
街区内の共用空間です。開放された水辺空間、「時の情緒」です。

表の「ハレ」の空間に関してはイメージ展開しづらいのですが?街区内の「ケ」に関しては空間イメージが広がります。

多分、生活というリアルさが創造という可能性なのかとも感じています。

未接道宅地の利用?「超豪邸コンペ」 -2-2009/05/10 23:56

コミュニティー
先のコンペ「超豪邸」の解説版です。
東京下町の旧市街地です。

京都に代表されるように、日本の旧市街地は表の通りに面した「ハレ」の空間と、街区内の生活に密着した「ケ」の空間というヒエラルキー(階層)がありました。

建物は敷地が2m以上、認定された道路に接しないと建築することはできません。旧市街地は街区内に未接道の宅地を有し、建替えも行えないところが多いいのが実情です。
そんな土地=空間を、課題とは対照的な場所として選びました。

ご近所の雨水を提供してもらい(防火用水の利用も想定)、庭先の水面空間を開放し、近隣相互のgive & take コミュニティーを期待したものです。(土地単価は安い分、建築費にまわせますし?、街区内の建替えは地域の防火対策としても効果的です。)
http://www.ne.jp/asahi/atelier-f/furuguchi/design.compe1.html

何が?「超豪邸」コンペ応募案 -1-2009/05/08 00:53

「時の情緒」
以前に本事務所が暇な時、若手スタッフの育成として提案したアイデアコンペ応募案です。
http://www.ne.jp/asahi/atelier-f/furuguchi/design.compe1.html

アイデアコンペはテーマのみで、敷地や与条件設定は応募者の判断となります。
テーマは「超豪邸」、些か格差社会の嫌みとも取れるものでしたが、、、、
多分、敷地環境やシチュエーションに頼る応募が多いとは思っており、(事実、入賞はそのレベルでした!)

「超豪邸」=「何がリッチで何が豊かな住空間なのか?」と置き換え、

「時の情緒」+「コミュニティー」をテーマとして設定しました。

「時の情緒」
場所や文化とのつながりを絶ち、反乱する情報による価値の希薄化、文脈を絶たれた日本人、アイデンティティの喪失を感じざるを得ません。かつて日本には時を感じる多くの言葉と情感を持っていました。
時間と空間を手にすること、時の情緒を創出することが豊かで、超豪邸に相応しい空間提案と考えました。

「コミュニティー」
自己完結でなく、近隣の人たちと共に相互に時間と空間を共有すること。
あえて下町の街区内の未接道、未利用空間で提案しました。

私的には大切なコンテクストと考えておりますので、近く分かりやすく解説ブログを記載いたします。